こんにちは!
武蔵小杉はりきゅうここわの阿部です(^O^)
11月もあっという間に過ぎ、まもなく師走ですね。
時間が過ぎるのが早いです(*_*)
ニュースにもなっていましたが、今年は早い時期からインフルエンザが流行しております。
風邪を引いている方もたくさんいるみたいなので、皆さま体調管理にはくれぐれもお気を付け下さい。
今回は風邪の引き始めと鍼灸治療の例を紹介いたします。
50代 男性 デスクワーク
主訴 風邪(かぜ)の引き始めによる症状(喉の痛み、ダルさ)
【症状】
-
- 風邪の引き始め
- 発熱はないが、喉の痛みあり
- 体の節々に痛みやダルさがある
【所見】
・発熱なし
・咳なし
・鼻水なし
・悪寒なし
【考察】
・腹痛、吐き気、下痢、嘔吐も無いので、ノロウイルスなどの食中毒の可能性は低い
このことから、風邪の引き始めだと考えました。
【風邪をひいたときに鍼灸?】
「風邪をひいたときに鍼灸?」と聞くと、意外に思う方も多いかもしれません。
実は、鍼灸は風邪の治りを早くするサポートとして、とても有効です。
鍼灸の目的は「ウィルス退治」ではなく、「自然治癒力のサポート」となります。
私たちの体には、ウィルスと戦い、元の状態に戻ろうとする自然治癒力があります。
鍼灸はその力を後押しすることで、症状が自然と進行し、早く回復へ向かうように整えます。
つまり、風邪を止める治療ではなく、「治る力のスイッチを入れる」治療です。
【風邪のプロセスを早送りする】
風邪は、
①ウィルスに感染する
↓
②体が発熱し、免疫反応を起こす
↓
③症状がピークを迎える
↓
④熱が下がり、回復していく
という自然な流れをたどります。
鍼灸では、体の中の「気血(エネルギーと血流)」の流れを整え、このプロセスをスムーズに進める(=治りを早める、早送りする)ことを目的としています。
【東洋医学で診る風邪(ふうじゃ)】
東洋医学では、風邪と書いて「ふうじゃ」と読みます。
邪(じゃ)とは体に悪影響を与える外的要因を指します。
風邪(ふうじゃ)は、季節や環境、体調の乱れなどで、皮膚や毛穴、呼吸から入り込み、気血の流れを乱すと考えられています。
現代医学の風邪(かぜ)は、ウィルスや細菌によって起こる上気道感染症のことを指し、風邪(ふうじゃ)は体の気血のバランスを乱す外的刺激のことを指します。
なので、鍼灸で風邪を治すとは、「風邪(かぜ)を止める」ではなく「風邪(ふうじゃ)を外へ導く」ということになります。
【治療のポイント/経過】
東洋医学でいう「気」には様々な働きがあり、その1つに「防御作用」というものがあります。
これは、西洋医学でいう免疫力・抵抗力にあたります。
他にも風邪には「寒邪(かんじゃ)」と「熱邪(ねつじゃ)」が関係してきます。
寒邪が体に入ると、体温を下げたり、体の巡りを悪くします。(血行不良や頻尿、便秘など)
また、熱邪が体に入ると、発熱はもちろんですが、喉や唇の渇きといった症状も現れます。
そして、熱邪は気のエネルギーや津液(しんえき:いわゆる水)を特に損傷させると言われています。
なので今回の治療では、気血の流れを整えたり、不足している気のエネルギーや津液を補充することを意識して行いました。
今回のケースでは、鍼灸治療を受けた当日夜~翌日にかけて38℃台の発熱。
その後すぐに解熱。その頃から鼻水や痰が出始めた。
このことから、解熱と同時に体がウィルスを体外に排除しようとする反応が起きていることが考えられます。
1回目の治療から1週間後に再び来院。
その頃には発熱、鼻水、痰、体の節々のダルさが改善され、喉の痛みのみ僅かに残っている状態でした。
去年の冬に「薬を飲んでいるのに風邪が2週間以上長引いてる」というような患者さまが多かったので、今年の冬は風邪の治療に鍼灸を選択肢として追加してみてはいかがでしょうか?
※重篤な疾患や感染症が隠れている場合もあるので、まずは医療機関の受診をおすすめいたします。
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武蔵小杉はりきゅうここわ

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