武蔵小杉徒歩4分の鍼灸治療院。首肩こり、腰痛、自律神経の乱れまでご相談下さい。

こんばんは、武蔵小杉はりきゅうここわの栗栖です。

今回は、当院にいらっしゃ多くの方が症状として訴える、「首の痛み」「肩こり」「眼精疲労」「頭痛」などに大きく関わる後頭下筋群についてご紹介します。

 

後頭下筋とは?

後頭下筋とは、あまり聞き慣れない筋肉だと思うのですが、とても重要な役割が複数あり、臨床の場では注目度の高い部位の一つです。

 

「後頭下筋」ってどこにあるの?

後頭部から頚椎をつなぎ、全身の様々な機能や構造に関わっています。

場所はオレンジ色の印、首と後頭部の付け根の部分。

デスクワークの方は特に作業中、凝ってきたり、詰まる、といった表現をする方が多い場所ですね。

拡大するとこんな感じで複雑に筋肉が走行しています。

 


後頭下筋群は
①小後頭直筋
②大後頭直筋
③上頭斜筋
④下頭斜筋

の4つで構成され、まとめて「後頭下筋」と言われ、頭の骨と第一頚椎と第二頚椎を繋いでいます。

この筋肉は、首の付け根の深い部分にあり、頭部の細かい動作に関わります。

 

後頭下筋と姿勢、重心、重力の仕組み

後頭下筋群は立位や座位の姿勢においては、常に筋肉を収縮しながら頭の位置を調整しバランスをとっています。

それは、頭蓋骨と頚椎の位置関係の構造に理由があります。

 

上記のように、頭部を支える頚椎と後頭骨のつながる部分【O】を支点とすると、筋力が全く働かない状態ではアゴが下へガクっと落ちてしまいます。

それは、頭部の重心となる部位が少し前方に位置している為、後頭下筋の力が抜けてしまうと、頭が前方に傾いてしまう構造となっています。

後頭下筋(と他の頚部後面の筋肉)【F】が収縮して頭が前に傾かないようになっているテコの原理のようなイメージです。

電車の中で居眠りをすると、頭が下にガクっと落ちる経験は誰もがあると思いますが、これがまさに寝落ちして、力がゆるんで頭を支えられていない状態です。

この後頭下筋群は、まっすぐ良い姿勢をとっていたとしても普段からしっかりと働いてくれていて(収縮)、バランスをとっているとても重要な筋肉となります。

 

後頭下筋のその他の特徴

目の動きと関係

頭や首を動かさずに、目だけを上下左右と動かすとわずかに収縮が起こる筋肉です。

首の後ろに手を当てて、目を上下に動かすときに大後頭直筋が、左右に動かすときに下頭斜筋の収縮を感じることが出来ます。

姿勢に大きく関与

他の筋肉と違う特徴として、ゴルジ腱器官や筋紡錘と言われる、頭部の位置感覚のセンサー、筋肉の長さや幅を感知するセンサーが他の筋肉よりも非常に多く集まっているのがこの後頭下筋です。

ゆえに姿勢によるわずかな不具合などを敏感に感知し、この筋肉が収縮(緊張)し、頭が倒れないように無意識のうちにバランスをとっている重要な筋肉となります。

筋紡錘には、筋肉の緊張の調整やストレスや交感神経の緊張に関わり、自律神経への影響に大きく関係すると言われています。

頭痛に関与

後頭下筋周辺は、後頭部から側頭部にまでめぐっている後頭神経(大後頭神経、小後頭神経)が走行し、後頭部から側頭部全体にかけていき渡っています。

後頭下筋の緊張により、この後頭神経に触れたり、影響が起こると、後頭神経痛といった頭痛がしばしばみられます。

脳への血流に関与

椎骨動脈や頚動脈といった脳への栄養となる血液を供給する重要な部位となります。

 

以上のことから、この筋肉が慢性的に筋緊張が起こったり、機能低下が起こると、上記で挙げたあらゆる不調が引き起こされる事があります。

・首こり、肩こり
・頭痛
・めまい
・眼精疲労
・慢性的な疲労感
・自律神経の乱れによる症状

など、あらゆる症状が出現します。

 

後頭下筋に負担がかかる要因

①ストレスや自律神経の乱れ

仕事やプライベートが忙しくストレスを多く感じている場合、筋紡錘が反応して交感神経の緊張状態が慢性化すると言われます。

その際、筋紡錘を多く含む後頭下筋には強い負担がかかります。

②姿勢

スマホを見るうつむき姿勢や、デスクワークなどにより、いつも頭が前方に出ているような状態の方は要注意です。

少しでも前かがみになると、重力に対して頭部を支える為に、首の後ろ側の筋肉が無意識に緊張します。

③目の酷使

後頭下筋は、目の動きと連動して収縮するためスマホやパソコン作業など1日中、目を酷使していると目の疲れと共に後頭下筋にも負担がかかってきます。

デスクワークの方は、上記の②の姿勢と共に、常に後頭下筋に負担をかけている方が多いと言えます。

 

後頭下筋のケア方法

まずは、不良姿勢が顕著であれば姿勢の見直しが必要となります。

しかし姿勢を正す事が非常につらい場合は無理に姿勢を正すことはお勧めはしません。

身体がリラックス出来る範囲で姿勢を正し、目を酷使せず休めることが重要です。

 

そして、後頭下筋は首の最深部に位置するため触れづらい筋肉です。

鍼は細かい筋肉のポイントや深部にしっかりとアプローチすることが可能です。

また、当院では、患部だけではなく、頚部や後頭下筋と関連のあるところを全身的に考察し、重力に対して、後頭下筋が過剰に働かないような姿勢をキープ出来るよう全身的に考察していきます。

現代医学に基づいた体の構造や、東洋医学に基づいた体の状態まで総合的に判断し、鍼とお灸でアプローチをしていきます。

 

おつらい首肩こりや頭痛、眼精疲労でお困りの方は、一度、当院までご相談下さい。

 

 

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