こんにちは!
武蔵小杉はりきゅうここわの阿部です(^O^)
7月に入り、いよいよ夏本番ですね!
今年の夏も気温はだいぶ高くなりそうなので、皆さま熱中症にはお気を付けください。
少しでも「いつもと違うかも?」と感じたら、積極的に水分と休息をとりましょう!
今回は両手足の痺れや頬のほてり、不眠といった症状に悩まれていた方の症例を紹介していきます<(_ _)>
60代男性 デスクワーク (会社役員)
主訴 両手足の痺れ、頬のほてり、不眠
【症状】
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- 半年ほど前から、両手、両足に痺れが出るようになった
- 頬のほてりも出るようになった
- なかなか寝付けない
【検査/鑑別】
・手先や足先に痺れが出る神経疾患の検査を病院で行ったが、何も異常はなかった
・更年期障害の検査もしたが、こちらも異常はなかった
・ご来院時に鑑別の為に徒手検査をいくつか行ったが、陽性反応は出なかった
【考察】
・半年前に仕事の役職が上がり、プレッシャーが大きくなった
・身内の不幸も重なり精神的負担が大きかった
・睡眠導入剤を飲まないと眠れない
・上半身はほてり、下半身は冷え所見があった
上記のことから、私は自律神経の乱れによって手先と足先の痺れ、頬のほてり、不眠があるのではないかと考えました。
【左右両方に出る痺れ】
一般的に言われる「痺れ」と言われる神経症状は、主に末梢神経に問題があった場合に出る症状です。
ごく稀に、中心性巨大ヘルニアや変形の強い脊柱管狭窄症といった「脊柱管の広い面積を圧迫するような疾患」であれば、解剖学的に左右両方に痺れの症状が出ることはあります。
ですが、一般的には片側のみに神経症状が出ることが多いです。
他にも左右対称に神経症状が出るものは、脱水による痺れや、免疫系の疾患が考えられますが、病院での検査に異常は無かったそうなので、可能性は低いと考えました。
【治療経過】
1回目
鍼灸治療は初めてで少し緊張されているご様子だったので、刺激量は弱めに行う。
五臓六腑の「心」や「肝」に関係する所を主に施術。
2回目
手足の痺れ感や頬のほてりは、頻度も度合いも少し和らいだご様子。
ご来院時の表情が少し明るくなった印象。
心療内科で処方されている薬も減った、との事。
3回目
不眠の症状はまだあるが、夕方ごろに少しずつ眠気を感じるようになってきた。
4回目
年末年始の時期だったため、年越しの興奮と新年の仕事始めの緊張感により、手足の痺れ、頬の火照り、不眠の症状が一度戻ってしまう。
5回目
手足の痺れと不眠の症状は改善したが、頬の火照りが残存していたので、余分な熱を落ち着かせるツボを使ってみる。
6回目
1ヶ月ほど調子が良い日が続いた。
仕事が忙しい時期に入り不眠の症状が出てきた。
それ以降の治療では、プレッシャーのかかる仕事の時や繁忙期の時期のみ症状が再発するので、仕事のスケジュールに沿ってメンテナンスという治療の流れに切り替える。
【治療のポイント】
自律神経にはたくさんの機能があり、その中の1つに体の【体温調節機能】があります。
自律神経が乱れる原因は様々ですが、寒暖差のある環境(室内や室外で大きな気温差がある環境)にいると、それだけでも自律神経にとっては大きな負担となります。
そして体温調節が上手くできないことにより、結果として左右の頬のほてりとして症状が出ていた可能性が考えられました。
そして、「体の中で生まれた余分な熱」は睡眠にも悪い影響を及ぼし、「なかなか寝付けない」という入眠困難の状態となります。
【東洋医学でみる余分な熱とは?】
東洋医学では、「気の巡り」や「気の充足度」を大切にしています。
気の巡りが滞ることを「気滞(きたい)」と言い、流れが悪くなると熱が生じると言われています。
そして空気の流れと同じで人間の身体でも、熱は上へ、冷えは下へ行くので生成された熱は頭部に行き、悪さをします。
今回のケースでは頬のほてりとして熱が悪さをしていましたが、他にも頭痛やめまい、耳鳴りなども引き起こすと考えられています。
【心と肝と睡眠の関係】
東洋医学で不眠をみると、熱や気の充足度、内臓の不調などで症状が出ると考えられています。
五臓六腑の「心(しん)」は精神活動に必要な「神(しん)」を司っていると言われ、神のバランスが崩れると睡眠に影響します。
そして「肝(かん)」は気のエネルギーを全身に巡らせるモーターの働きをしていますが、西洋医学の自律神経と同じ働きをしていると考えられています。
ですので、今回は心と肝に関係する所、そして余分な熱を取り除くのに良いとされるツボを使用して治療を進めていきました。
「最近痺れを感じるな」
「最近のぼせるな」
「最近寝つきが悪いな」
など、少しでも気になることがあればお気軽にご相談ください<(_ _)>
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武蔵小杉はりきゅうここわ
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