こんにちは!
武蔵小杉はりきゅうここわの阿部です(^O^)
12月に入り、今年も残すところあと少しですね♪
一段と寒さが厳しくなってきた今日この頃。
体調を崩さずに新年を迎えられるよう、体調管理は十分気を付けていきましょう!
今回は、両脚のダルさに不安を抱えてご来院された方の症例をご紹介いたします。

50代 女性 デスクワーク
主訴 臀部~両脚にかけてのダルさ(左右差無し)
【症状】
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- 10日前から左右の臀部~左右の脚にかけての重ダルさが出るように
- 最初は腰部に感じていたが、現在は臀部~脚にかけて。鼠径部にも出ている。
【所見】
・知覚テスト異常無し
・末梢神経の検査は全て陰性
・腰を動かした時の運動痛無し
・血液検査異常なし
・左右とも足先の冷えは無し
(夏季のご来院のため、普段冷えは無いが、職場では冷房で冷えてしまうとのこと)
・足背動脈の拍動OK
・歩行中や階段の昇降で症状は出ない
【その他の関係因子】
・身内に人工透析をしている方がいる(ので念のため血液検査をした)
・普段はふくらはぎにダルさを感じているが、今回のように広範囲なのは初めて。
・ダルさではないが、仰向けで寝ると腰が浮いて姿勢が辛い
・職場の冷房の温度設定が低く寒い
・乳がんによる部分切除の既往あり
【増悪因子】
・長時間のデスクワークで症状が出る
【考察】
・内臓疾患の可能性は低い
・末梢神経症状の検査は異常なし
・長時間のデスクワークで症状出る
上記のことから、長時間のデスクワークにより股関節の屈曲拘縮の発生や、腰部や臀部に負担がかかっていることが考えられる。
また、職場の冷房により足元も冷えてしまい、重ダルさの症状が出ているのではないかと考えました。
また、直接的な原因ではありませんが、乳房の部分切除の影響により上半身のバランスが崩れやすい状態にあり、無意識で腰や下半身でバランスをとるような姿勢や動きをしている可能性もあると考えました。
【手術と体のバランスの変化】
私たちの体は1本の糸で繋がった「1つのチーム」のように連動して動いています。
そのため、手術で体のどこかにメスを入れると、他の場所でも小さな影響が連鎖的に生まれることがあります。
例えば、いつもと違う筋肉が働き過ぎてしまったり、逆に使われなくなる部分が出てしまうという感じです。
特に体幹部といった体の中心に手術を受けた場合は、わずかな姿勢のズレでも胸郭や背骨、骨盤の動きに影響し、最終的には脚のダルさや肩こり、腰痛として現れることも珍しくありません。
手術そのものは体を治すための大切なプロセスですが、術後の体は「一時的にアンバランスになりやすい状態」だと知っておくことは、とても大切です。
【内臓疾患と腰痛】
内臓の状態は、自律神経や筋膜を通して体の外側に影響を与えます。
特に内臓の周りを包む筋膜が硬くなると、その張力が背骨や骨盤へ伝わり、姿勢のわずかな崩れでも腰痛に繋がりやすくなります。
腎臓は腰のすぐ後ろにあるため、炎症やむくみがあると腰の奥で痛みを感じることもあります。
また、子宮や卵巣が原因でも、骨盤内の血流障害が起こり腰の重ダルさや下腹部の張りとして現れやすくなります。
今回のケースでは、身内に人工透析の方がいるので遺伝による腎臓疾患や、女性ホルモンや更年期の影響も考慮して、血液検査を受けたそうです。
【座る姿勢が腰に与える影響】
立っているより楽に感じられる座り姿勢。
実は、座っている姿勢は腰にとても大きな負担がかかる姿勢といわれています。
座ると腰椎にかかる圧が大きくなり、特に前かがみになる姿勢ほど負担がアップします。
また長時間の座り姿勢は骨盤が後傾位になりやすく、腰の自然なカーブが消えてしまいます。
すると、腰の筋肉がずっと引っ張られた状態になったり、椎間板に偏った圧が加わり、腰の重ダルさやお尻、脚の張りが生まれる原因となります。
【治療のポイント/経過】
今回は座位により、症状が悪化しているので、デスクワークでの腰や骨盤にかかる負担を軽減できるように、体の構造を考えて治療していきました。
また、腎臓疾患の遺伝や婦人科疾患の予防も兼ねて、経穴を選んでいきました。
遠方から月に1度のメンテナンスで通われている方なので、1ヶ月後の再来となりました。
経過をお伺いしたところ、前回の治療後から重ダルさが消失したとのことでした。
現在は再発防止のために、いつもは肩こりでメンテナンスされてますが、腰のメンテナスも治療内容に加えてます。
※両脚の神経症状などがある場合は、重篤な疾患が隠れていることもありますので、不安な場合は医療機関の受診をおすすめいたします。
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武蔵小杉はりきゅうここわ

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