こんにちは。武蔵小杉はりきゅうここわの大屋です(/・ω・)/
当院では、うつ伏せと仰向けで全身のアプローチを行っています。
『手足もやるんですね』『お腹の鍼ははじめてです』
と言っていただくこともしばしば。
うつ伏せ、仰向け、手足、お腹、頭の鍼全てに意味があり
できるだけ説明しながら施術するよう心がけてはおりますが
言葉で伝えるとどうしても細かくなってしまって、、、わかりにくいかな?と思っていたので
痛みとは・鍼灸による鎮痛効果のメカニズムについて
この機会に文章で残してみました(*^^*)
鍼灸ってなぜ効くの?と疑問をお持ちの方はぜひ最後まで読んでみてください(^_-)-☆
痛みとは
末梢の侵害受容器に刺激が加わり脊髄から脳へと伝達される感覚。
鋭い・鈍い・間欠的・持続的・拍動性・一定性など様々あります。

痛みは3種類
①侵害受容性疼痛・・・切り傷、火傷、ぎっくり腰や捻挫などの痛み
組織が損傷することで炎症が起き、発痛物質が発生、停滞などすることで感じるもの
②神経障害性疼痛・・・神経/脊髄/脳の損傷や機能障害によって起こる痛み
椎間板ヘルニアや頚椎症、手根管症候群や梨状筋症候群、帯状疱疹や三叉神経痛
などピリピリ・ビリビリ・うずくような不快な痛みが多い
③痛覚変調性疼痛・・・器質的な原因がない、心理社会的な要因が考えられるもの
さらに、3か月以上、もしくは通常の治癒期間を越えて持続する痛みを慢性疼痛と呼び
①~③が全て関係することが多いです。
これらが上行性疼痛伝達系と呼ばれる痛み刺激を脳へと送る経路となります。
下行性疼痛抑制系
対して、痛みをできるだけ弱める『下行性疼痛抑制系』というものが生体には備わっています。
痛みを感じると中脳でドーパミンという物質が放出されこの抑制系が活性化されます。
そのドーパミンにより、内因性オピオイド(脳内鎮痛物質)が放出され
(※内因性オピオイドとは・・・モルヒネ様鎮痛物質やエンケファリンと呼ばれるもの)
それらの物質が脊髄の後角でセロトニン・ノルアドレナリン放出を促し、末梢から入ってきた痛み刺激をブロックします。
したがって、
すべての痛み刺激=痛い!ではなく
すべての痛み刺激→脊髄にて抑制=痛みを感じない、もしくは抑制された痛みを感じるのです。
慢性疼痛/痛みの長期化
本来、けがなどの炎症反応は長くて3日。
身体の細胞が生まれ変わるのも約3か月ほどですが
それを過ぎても痛みが消えない・治らないのはなぜなのでしょうか。

①神経の可塑性
本来神経とは刺激に応じ柔軟に変化し新しい機能を獲得していくものです。
痛み刺激が長時間に及ぶと、神経回路が固定化されてしまい
閾値が低下し痛みの刺激がなくなっても過敏に感じてしまうようになってしまいます。
②下行性疼痛抑制系の減弱
中脳でのドーパミン放出が低下してしまうと鎮痛作用が働きにくくなってしまいます。
ドーパミンは、気分の高揚・興奮などで分泌が増加しますが
身体の疲れやストレス、抑うつ状態になるとドーパミンは減少していき
この抑制系の働きに影響を与えてしまいます。
仕事中・運動中は気にならないのに
その後痛みを感じてしまうというのも、ドーパミンの分泌低下によるものかと思われます。
鍼灸治療の可能性
①脳内鎮痛系(内因性オピオイド)の活性化
はり・きゅうの刺激が脊髄を通り脳へ。
そこで脳内にある鎮痛物質を活性化したりセロトニンの放出を促すことができます。
②下行性疼痛抑制系の活性化
上記①でセロトニンの放出が促されることで
脊髄の後角でセロトニンが働くことができ、鎮痛効果が高まります。
この『セロトニン』という物質は腸内でおよそ90パーセントが生成されます。
そのためお腹への刺鍼は、体性ー内臓反射を介し、腸内を活性化させてくれる効果が期待できるため、当院ではほぼすべての患者さまへ、お腹のツボへのはりやお灸も行っています。
③血流改善と発痛物質の除去
発痛物質(プロスタグランジンやブラジキニンなど)が停滞しているところに
はり・きゅうの刺激が入ることで血流が良くなり、停滞を防ぐことができます。
④ゲートコントロール
痛みを感じる神経線維と、はり・きゅうの刺激が伝わる神経線維の太さを比べると
はりきゅうの方が神経線維が太いことが分かっています。
脳は、より太い方の神経線維を優先して伝えるため
痛みの部位にはりきゅうの刺激が入ると元々の痛みを鈍化、和らげることができます。
⑤自律神経・免疫系の調整
痛みにより交感神経が優位になっている場合、またそれが長期化すると
呼吸の浅さや睡眠の質の低下も起こってきます。
原因となる部位以外の過緊張した部分へのアプローチも
血流の改善、副交感神経への誘導ができ、痛みを感じにくい体へ変わっていきます。
治療のペース
①痛みを取り除く段階
痛みがある状態から、ない状態を作っていく。
説明してきた通り、痛みの感覚は固定化しやすく、神経回路を変えていく必要があります。
痛みのない状態を意識下・無意識下でも記憶していかなくてはならないため
必ず〇回で!とは言えませんが、
3・4回ほど続けて受けていただくと、痛みレベルの低下や頻度の変化などが起こってくることが多いです。
ですので症状に応じて週に1回程度の来院をおすすめしています。
②痛みのない状態の維持と安定
症状が改善傾向であれば、徐々に治療間隔をあけても問題ないと考えます。
10日~2週間の間隔で再度受けていただき、良い状態をキープしていきましょう。
原因と思われる動作や生活をしても症状がでないところまで
回復できるとさらに良いかと思います(*^^*)
たとえば、、、
ランニング中の痛みであれば、ランニングをしても問題ないレベル
特定の筋トレをして痛めたのであれば、その筋トレが再開できるレベルまで。
人間の体は痛みが出てしまうと無意識に体を動かさなくなってしまいます。
それも症状の悪化や慢性化の原因になりますので
症状がよくなってきたら積極的に動いていきましょう。
③メンテナンス・卒業
痛みのある時と全く同じ生活に戻ってしまうと再発する可能性も高いので
再発防止としての治療プランや日常生活でのセルフケアなどを提案させていただきます。
当初の症状がなくなった場合、その後の来院頻度はお任せしていますが、
少しでも不安を感じたりする場合は、月に1度程度の来院をおすすめしています。
(もちろん卒業される方もいらっしゃいます)
自分の身体は、自分が思っている以上に負担がかかっています。
月に数回、ご自身の身体の声に耳を傾ける時間を作っていただけると
日々の生活がよりよい方へと変わっていくと思います。
鍼灸のメカニズムというのは鍼灸学校で習うのですが
その時は、へー、鍼灸ってすごいのね。と思うだけでした。
実習もありますが、基本は健康な学生同士での練習なので
授業だけだといまいちピンと来ないというか、、、(*_*)
ですが実際、現場に出て治療していくと
その鎮痛効果の高さを実感し感動してしまいました。
鍼灸ってすごい!
魔法ではないけれど、まだまだたくさんの可能性を秘めている鍼灸治療。
今後も技術・説明力をしっかり磨いていきます!(^^)!
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武蔵小杉はりきゅうここわ
