皆さん、こんにちは!武蔵小杉はりきゅうここわの長嶋です。
過去に「運動中」「通勤中につまずいた」「事故で…」など、足首の捻挫を経験したことがある方は、全体の約80%にものぼると言われています。
実は私自身も、中学生の頃に部活動のバレーボールでひどい捻挫を経験しました。 当時は「これくらい大丈夫」と痛みを我慢し、適切な処置をせずにやり過ごしてしまったのです。
その結果……
- 足首の安定感が低下する
- 頻繁に足を挫(くじ)くようになる
- 10代後半から、捻挫した側の腰痛や仙腸関節痛を繰り返す
といった後遺症に悩まされることになりました。スポーツ時やヒールの高い靴を履く際に足首がぐらつき、それが腰や骨盤の痛みにまで波及してしまったのです。
私の実体験からも言えることですが、解剖生理学的に見ても足関節捻挫は『放置すると怖い』症状です。
今回は、「過去に足首を捻挫して病院を受診したものの違和感が残り、その後も捻挫を繰り返すようになってしまった」という患者様の症例をご紹介します
【症例紹介】20代男性(デスクワーク / 趣味:フットサル)

- 主訴: 左足首の内返し捻挫
- 副訴: 右足首の長引く違和感
【経過】
普段から趣味でフットサルをされており、1年前に屋外のフットサルで右足首を捻挫。病院で固定などの治療を行いましたが、その後もすっきりせず違和感が続いていました。
今年から競技フットサル(インドア)を始め、室内コートを初めて経験。左足首も軽度の捻挫を繰り返していましたが、ご来院の2日前、プレイ中に再び左足首を強く捻挫してしまいました。
【来院時の状態・所見】
◆ 左足関節(今回の急性の捻挫)
- やや腫れや熱感がみられる。
- 前日までは歩けないほどの痛み(ご来院時は歩行痛があるものの、概ね通常通り歩行可能)。
- 体重をかけた状態での足首の曲げ伸ばし(底背屈)で痛み・違和感がある。
- 体重をかけない状態での動かしやすさや、他動的(手で動かす)な痛みはほぼゼロ。
◆ 右足関節(1年前の古い捻挫)
- 1年前に内返し捻挫をし、約2ヶ月間固定。当時は痛みで歩けなかった。
- その後、強い痛みや腫れ・熱感はないものの、常に違和感が残っている。
- 室内フットサル特有の「ダッシュ後のストップ」「急な方向転換」の際、足首に強い負担がかかるのを感じる。
そもそも「足関節捻挫」とは?
足関節捻挫とは、足首が正常な可動域を超えてひねられることで、関節を支える靭帯や関節包などの組織が損傷する外傷です。
大きく分けて「内返し捻挫」と「外返し捻挫」の2種類がありますが、多くの方が経験するのは「内返し捻挫」です。
1. 内返し捻挫(全体の約9割)
足の裏が内側を向くようにひねる捻挫。外くるぶし側にある「前距腓(ぜんきょひ)靭帯」が最も傷つきやすく、段差を踏み外したときや、スポーツの着地時に相手の足を踏んでしまった際によく発生します。
2. 外返し捻挫
足の裏が外側を向くようにひねる捻挫。内くるぶし側にある強固な「三角靭帯」が伸ばされます。内返しに比べて頻度は低いものの、発生した場合は剥離骨折などを伴う重症例が多く見られます。
知っておきたい「足首(足関節)の重要な役割」
足首の内返し・外返しという動きは、単に足首を曲げるだけでなく、以下の重要な役割を担っています。
- 足の柔軟性(歩行時の衝撃吸収)
- 足の推進力(地面を蹴り出す力)
歩行中、私たちの足首は「ロック機構(関節の締め付けとゆるみ)」と呼ばれる切替を行っています。
- 足が地面につく瞬間: 軽度の内返しになり、関節が適度に「ゆるむ」ことで地面からの衝撃を吸収します。
- 体重が足に乗って前に進む瞬間: 外返しになり、関節が「固くロック」されることで、力強く地面を蹴って反対の足を前に出しやすくします。

このように、足首は歩行をスムーズにするための高度なクッション&サスペンション機能を果たしているのです。
今回のケースに対する「治療方針」
捻挫は損傷の度合いにより軽症〜重症の3段階に分かれます。 今回の患者様の場合、
- 過去に両足とも内返し捻挫を経験している
- その後も繰り返し捻挫を経験している
- 長引く足首の違和感がある
といった点から、過去の捻挫による「慢性足関節不安定症(足首の靭帯が緩み、ぐらつきが残った状態)」のベースがある中で、新たに急性捻挫を起こしてしまったと考えられます。
そのため、以下の3点を重点に施術を行いました。
- 今回の左足関節捻挫に対する炎症・痛みへのアプローチ
- 「慢性足関節不安定症」を起こしている足首全体のバランス・アライメント調整
- 足首のぐらつきをカバーするために歪んでしまった全身バランスの調整
最後に…足首の違和感、放置していませんか?
当院では初診時、問診表に過去の怪我や病歴を詳しくご記入いただいています。
今回のケースからもわかる通り、足首の働きや構造を知るだけでも、「過去のたった1回の捻挫」がその後の日常生活や全身の歪みにどれほど大きな影響を与えるかがお分かりいただけるかと思います。
「昔捻挫したけど放置していた」「腰痛や首の痛みが長引いている」という場合、実は本質的な原因が「過去に痛めた足元」に隠れているケースも少なくありません。
「これって昔の捻挫が関係しているのかな?」など、少しでも気になることがございましたら、ぜひ一度お気軽にご相談ください!
東急東横線・目黒線「新丸子駅」徒歩2分、「武蔵小杉駅」徒歩4分
JR「武蔵小杉駅」北改札徒歩4分
武蔵小杉はりきゅうここわ
